そういえば、りょうま君。司法試験ってどうやったら受けれるんだい?
しんさくさん、司法試験に興味があるんですか?じゃあ、今回は司法試験の受験条件について紹介しますね!
ここの記事でわかること!
この記事を書いている僕は、数年前に司法試験を受けた者です。法律家を目指した当時の僕が知りたかった情報をもとに記事を書いています。
1 司法試験とは?
日本の数ある資格試験の中でも最難関の一つといわれる資格試験。
司法試験とは、法曹三者(裁判官、検察官又は弁護士)となろうとする者に
必要な学識・応用能力を備えているかどうかを判定するための国家試験です。
2 司法試験へのルート
司法試験を受けるための受験資格は、司法試験法、第4条1項、1号と2号に規定されています。
1号⇒法科大学院を修了した者
2号⇒司法試験予備試験(一般に予備試験と言われます。)に合格した者
すなわち、司法試験を受けるためには、法科大学院へ進学して卒業するルート、
予備試験を受験して合格するルートの2つの手段があります。
正確に言えば令和4年の法改正で、大学院ルートへ進ん方は、
受検までの期間が短くなる手段があるのですが、上記の2つと思って良いです。
3 法科大学院とは?
法科大学院とは、法律家を養成するための教育を行う学校です。
アメリカでは、「Law school(ロースクール)」と呼ばれています。
では、どうしたら法科大学院へと進学することができるのでしょうか?
大学院へ進学する受験資格は、一般的に共通する事項では「大学を卒業している、もしくは卒業見込みの者」となっています。
この条件の他に、海外の大学を卒業した人の場合など、特殊なケースは、各法科大学院によって多少異なる事項もあることから、個別の大学院の募集要項を確認して下さい。
また法科大学院の中には「成績優秀者かつ大学に3年以上在籍していれば出願を認める」という飛び級制度を採用している学校もあります。
現存する法科大学院は以下を参照して下さい。↓
4 予備試験とは?
予備試験とは、「法科大学院を修了した者と
同等の学識を有するかどうかを判定するための国家試験」です。(司法試験法第5条)
この予備試験に合格すれば、司法試験の受験資格を得ることができます。
では、予備試験を受験するための資格はどのようなものかというと、特にありません。
つまり、法科大学院とは異なり、一般的に誰でも受験できる試験です。
予備試験についての詳細は以下を参照して下さい↓
以上、司法試験の受験資格を得るための2つのルートを見てきましたが、
どちらのルートもメリットとデメリットがあります。以下に見ていきましょう。
5 法科大学院ルートのメリットとデメリット
メリット
- 大学院のカリキュラムによって適切な勉強法が分かる。
- 学友仲間と切磋琢磨できる。
- 大学院での先輩や試験に合格した先輩との人脈ができる。
- 学友仲間や先輩から様々な情報を共有できる。
デメリット
- 大学院では、2年(既修者)コースと3年(未修者)コースがあり、卒業して受験資格を取得するまで時間がかかる
- 大学院の授業料、つまり費用がかかる。(3年コースで、約300万程)
- 司法試験の合格率が予備試験合格者より低い。(令和4年の司法試験では約37%)
6 予備試験ルートのメリットとデメリット
メリット
- 自身のライフスタイルに合わせて勉強できる。
- 費用がかからない。
- 司法試験の合格率が法科大学院卒業者より圧倒的に高い。(令和4年の司法試験では約97%)
デメリット
- 独学で勉強するため、予備試験に向けた勉強法から、勉強することになる。
- 司法試験の合格率から分かるように、司法試験並の最難関の試験。
- 周りに仲間がいないため、情報が少ない。
- 孤独であるため、挫折しやすい。
7 まとめ 自身の学歴と境遇を確認
以上、司法試験に向けた受験条件を見てきましたが、
今後、法律家を目指すのであれば、以下の2点から考慮すると良いと思います。
自分の最終学歴を確認する
予備試験ルートを考えるのであれば、学歴は問題ありません。
しかし、大学院ルートを考えている方は、まず、大学を卒業することが前提となります。
中卒、高卒、専門学校卒、短大卒の方は、
「大学を卒業、または、卒業した者と同等の学識を有しているか」が大学院に認められなければ進学できません。
したがって、まずは、自分の最終学歴を確認して見て下さい。
ちなみに僕は、二部(夜間)の4年制大学を卒業したので、当時は大卒という学歴でした。
自分の境遇を確認する
大学院ルート、予備試験ルートどちらを選択するにしても、
時間と費用と労力は必ずかかります。
現在、学生の方、専業主婦(夫)の方、定職を持っている方、
人によって境遇は異なりますので、自分のライフスタイルに合わせた目標を立てて下さい。
僕は仕事を退職して、奨学金で大学院へ進学しました。
やはり最難関の試験というだけあって、受験資格を得るまでも大変なんだな!
ですね!しかし、とてもやりがいのある試験であるとも言えます。これから法律家を目指す方、頑張ってください!応援してます!